2021.04.14レーザープリンターとインクジェットの違いは?各メリットも解説
家庭でも職場でも印刷やコピーをしてくれる機械を、「コピー機」「プリンター」のように同一のものとして呼んでいることがあります。
しかし正式な名称は、レーザープリンターとインクジェットに分類され、それぞれに違いがあるのをご存知ですか?
この記事では、レーザープリンターとインクジェットの違い、それぞれのメリットとデメリットについてまとめています。
レーザープリンターとインクジェットの違いとは?
レーザープリンターとインクジェットの違いを簡潔に述べると、家庭で使うものと職場で使うものに区分できます。
まずはレーザープリンターの特徴について見ていきましょう。
レーザープリンターとは?
レーザープリンターは、データのイメージを感光体(ドラム)に照射し、熱と圧力の力を使って樹脂の粉(トナーパウダー)を紙に定着させることで印刷します。
コンビニや職場のプリンターで印刷すると、紙が暖かいと感じることがあると思います。
コンビニや職場ではレーザープリンターが用いられており、紙はデータが転写された熱いロールを通ってきたので暖かくなっています。
レーザープリンターで印刷できる仕組みをより詳しく説明すると、まずはコンピューターから送られたデータイメージを感光体にレーザーなどで照射し、その部分の電圧を変化させます。
続いて電圧が変化した部分に樹脂の粉が静電気で付着します。
感光体のデータは、反対の電圧がかかった転写ロールと呼ばれるもので用紙に転写されます。
最後に、熱と圧力の力で用紙にトナーが定着して、印刷されます。
レーザーやLEDなどの光源を使うため、レーザープリンターと呼ばれます。
レーザープリンターは、たくさんのデータを高速で印刷することができます。
インクジェットプリンターとは?
レーザープリンターはレーザーを使って印刷しますが、インクジェットプリンターはインクを用紙に噴射して印刷します。
液状の塗工物が用紙に向かって噴射され、用紙に文字や画像が直接印刷されます。
家庭用に販売されているプリンターの大半が、インクジェットプリンターに該当します。
紙に吹き付けられるインクの大きさは微粒子で、1リットルの1兆分の1に当たり、1ピコリットルと呼ばれます。
レーザープリンターよりも印刷が精彩なため、写真の印刷に向いています。
インクジェットプリンターのインクの種類は、ブラック・シアン・マゼンタ・イエローの4色が基本です。
グレーなどの5色、6色のインクジェットプリンターもあります。
インクの種類が多くなるほど、写真の印刷もより細かく鮮明になります。
レーザープリンターのメリット
レーザープリンターは、印刷のコストパフォーマンスが良い点がメリットです。
たくさん印刷してもトナーの交換頻度は少なく、1枚当たりの印刷費用が安くなります。
さらにインクジェットプリンターよりも印刷が速いので、短時間で大量に印刷できます。
印刷されるデータは明確で見やすく、トナーを使用しているために水やマーカーでにじむこともありません。
会議資料やプレゼン資料に適しています。
レーザープリンターのデメリット
文字ははっきりと印刷できますが、顔写真や画像の印刷は粗くなります。
またインクジェットに比べて、メンテナンス費用が高額になります。
まずトナーを熱で溶かすために、消費電力が大きいのが欠点です。
さらに感光体やトナーなどの消耗品の値段が高いため、維持費用が高くなります。
レーザープリンター本体はインクジェットに比べてサイズが大きいため、スペースも必要になります。
上記の特徴をまとめると、レーザープリンターは会社などのオフィスに向いています。
インクジェットプリンターのメリット
印刷に4色以上のインクを使用するため、画像の解像度が高いのがメリットです。
スマートフォンやデジタルカメラなどのデータを、印刷する場合に向いています。
本体のサイズは小型でコンパクトなものが多く、スペースもとりません。
消費電力も電球よりも小さいので、家庭でもブレーカーが落ちるのを気にせずに使用できます。
インクジェットプリンターのデメリット
レーザープリンターに比べて印刷のスピードが遅いため、会議資料を大量にコピーする場合などは時間がかかり過ぎてしまいます。
また給紙トレイにセットできる用紙枚数も少ないため、大量の印刷には手間がかかります。
インクの交換頻度も多く、その点はデメリットになります。
またプリンターを使用する機会が少ないと、インクが詰まりやすくなリます。
インクジェットで印刷した紙は水に弱いため、蛍光ペンで滲みが出る場合があります。
上記の特徴をまとめると、家庭で使用するのに向いており、写真をプリントしたり、たまにコピーしたりするのに便利です。
まとめ
ここまでレーザープリンターとインクジェットの違いについて、それぞれのメリット・デメリットも併せて解説しました。
大量の資料の印刷、コピー費用のコストダウンを希望する場合には、レーザープリンターをおすすめします。
反対にカメラが好きで鮮明な写真をプリントアウトしたい場合や、解像度の高い画像の資料が必要な場合はインクジェットプリンターが適しています。
レーザープリンターは企業向け、インクジェットは家庭向けが多く普及していますが、企業向けのインクジェットプリンターも販売されています。
用途やコストに合わせて、適したプリンターを選ぶことが重要です。