2021.04.12トナーとは?インクカートリッジとの違いや捨て方は?
オフィスのコピー複合機に、必ず必要なアイテムといえば「トナー」。
印刷に欠かせない顔料が入ったものです。
トナーの残量が減ると印刷できなくなるため、こまめなチェックや交換をしなくてはいけません。
また、コピー機の機種によって使用するトナーが異なるため、指定のトナーを用意する必要があります。
今回はトナーの特徴や寿命、捨て方などを解説します。
トナーとは?
トナーとは、コピー複合機で使用する消耗品です。
コピー複合機は、おもにオフィスに設置しているため、自宅でトナーを使う機会はほとんどありません。
トナーは印刷するのに欠かせない顔料で、約5ミクロンというとても小さな粒状の粉を使います。
トナーの成分は「高分子樹脂(プラスチック)、ワックス、顔料」の3種類で構成されています。
最近はカラーコピー機の流通により「ブラック、シアン(青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー」の4色の組み合わせでカラー印刷します。
コピー用紙にトナーの粉を吹き付けるのではなく、正確には「静電気で色粒子を転写→熱や圧力で粉を用紙に定着」します。
トナーとインクの違いは何?
「トナーとインクはどちらも同じ」と思う人は多いでしょう。
2つは同じように見えますが、成分から印刷の仕上がりまで大きな違いがあります。
|
トナー |
インク |
色材 |
粉 |
液体(顔料、染料) |
印刷方法 |
色粒子を転写後、熱や圧で用紙に定着 |
液体に圧力や熱を加え用紙に吹付け |
対応用紙 |
どんな用紙もOK |
インクの種類で異なる |
仕上がり |
色の再現力が高め |
色再現力が低め |
トナーとインクはそれぞれ、メリット・デメリットがあります。
特徴が違うため、どちらを使うか悩んだ時は目的に合わせて選んでください。
トナーのメリット・デメリット
費用面で比較すると、インクに比べてトナーの方が高いのですが、1本あたりの容量が多いため、1回の交換で大量の印刷ができます。
また、粉を熱や圧で定着するスタイルで印刷するため、レーザープリンタ専用紙以外に、普通用紙から再生紙、特殊加工をしていない用紙まで、幅広い印刷が可能です。
色の定着性が高いため、カラー印刷しても色にじみが低いのもメリットのひとつ。
印刷スピードも早いため、一度にたくさんの枚数を印刷する場合に向いています。
インクのメリット・デメリット
インクカートリッジは顔料と染料のどちらも発色に優れているので、写真印刷や色のはっきりした物を印刷するのに優れています。
ただし、専用紙以外に印刷すると色にじみが目立ち、染料インクは水に弱い・乾燥まで時間がかかるといったデメリットがあります。
写真やポスターの印刷などのカラープリントや、決まった用紙を使いたい時に向いています。
トナーの寿命はどれくらい?
トナーは1本あたりの容量が大きいため、一度交換するとしばらく使い続けられます。
状況によりますが、トナー1本で平均5,000~20,000枚の印刷が可能でしょう。
ただし、文字数の多い印刷をする場合、トナーの寿命は平均より早まります。
また、コピー複合機によってトナーの数は違うため、使い方によってコストがかかります。
モノクロ複合機:1本(ブラック)
カラー複合機:4本(ブラック、シアン(青)、マゼンタ(赤紫)、イエロー)
色の中でブラックは一番消耗が早いため、ストックしておくと安心でしょう。
トナーの捨て方に決まりはある?
トナーの捨て方は一般ごみではなく、「産業廃棄物」として回収してもらう必要があります。
コピー複合機は一般的にオフィスに設置するケースが多いため、次のような場所でトナーの処分ができます。
・トナーのメーカーに引き取ってもらう
・専用業者に回収してもらう
・産業廃棄物として処分する
・家電量販店の回収ボックスに入れる
・ベルマーク運動で回収してもらう
トナーの色材は、5/1000ミリと非常に小さい粒子の粉です。
色材自体は有害物質ではありませんが、トナーを使い切っても、まだ容器内に粉が残っている可能性が高いので要注意。
処分時に容器が破損すると粒子が散り、粒子を吸い込むと健康に悪影響を与えたり、お手入れが大変だったりするので気をつけてください。
間違った処分方法は、粉塵爆発の危険性があるため、絶対に正しい捨て方で処分しなくてはいけません。
また、近年ごみの量が増えていることから、リサイクルできる製品は回収して再利用しています。
使用済みのトナーもリサイクルの対象となり、回収した容器は分別や洗浄処理をしてから、製品として生まれ変わります。
リサイクルトナーは純正品に比べてコストが低いため、オフィスの経費削減にもつながるでしょう。
まとめ|トナーとはコピー複合機に必要なアイテム!
トナーはコピー複合機にとって消耗品であり、インクにはないメリットがたくさんあります。
複合機を使用するオフィスにとって、トナーは必要不可欠のアイテムなので、ストック確保のために寿命や正しい捨て方を覚えておきましょう。