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2021.06.08OCRとはどんな技術?PDFデータも編集可能にできる?

「PDFデータを修正したい」と思っても、編集ができないため困ったことはありませんか。
また「書類や手書きの資料をデータ化したいけど、入力するのが大変」という体験はありませんか。
このように、PC上で編集できない状態の資料をデータ化する作業は、とても大変です。
このような時に便利なのが「OCR」という機能です。
PDFのデータや、書類をデジタル化しコンピュータなどに取り込める技術で、日本語に訳すと「光学文字認識」機能といいます。
コピー機・複合機の付帯機能としても注目を集めているOCR技術。
今回はOCRがどのような技術か、またどうしてこのような技術が生まれたのかをこの記事で解説します。

OCRとはどんな技術?PDFデータも編集可能にできる?

OCRとはどのような技術?

OCRは「Optical Character Recognition」の頭文字をとったものです。
直訳すると「光学文字認識」となります。
既に印刷済みの文字や手書きの文字を、スキャナやカメラなどを利用してイメージ化します。
その後イメージ化されたデータをテキストデータに変換することで、コンピュータなどで利用可能となるのです。

意外に歴史を持つOCR

比較的新しい技術と思われがちですが、初めてOCR技術が開発されたのは1951年です。
アメリカ人のDavid Hammond Shepard氏が「GISMO」というシステムを開発しています。
発明家であり暗号解析の専門家としても活躍していたDavid氏が、余暇の時間に開発したシステムでした。

日本語にとってOCRは難易度が高い技術だった

アメリカをはじめ英語圏では、通常使用する文字アルファベット26文字と数字10文字の合計36文字と少なく、OCR技術は実用化しやすいものでした。
ですが日本語は2010年時点で2136文字の常用漢字、さらに平仮名・片仮名・アルファベット・数字など多種多様です。
そのためOCR技術を日本語で利用するのは非常に難易度が高い技術となりました。

最初は郵便番号の読み取りから始まった国産OCR

日本で初めてOCR機能が活用されたのは、1968年に郵便番号制度が導入された時だといわれています。
郵便番号を読み取り自動的に仕分ける機械が生産されたのが、国産OCR導入1事例目でした。
その後1970年代に入り片仮名を読み取れるようになり、1980年以降には漢字が読み取れるOCRが出現、徐々に普及していきました。

現在のOCR技術

現在活用されているOCRは機能が飛躍的に向上し、文字認識機能とともに「どこに何が書かれているのか」を読み取れるようになってきました。
これによってさまざまな書式の帳票が読み取れるようになっています。
AI技術もOCRの発展を手助けし、新聞の段組みなど複雑な配置の文字列も、どのように並べればよいかを認識するようになっています。

今なぜOCRが必要なのか

今でも紙ベースの書類は活用されています。
これらの情報を改めてデータベース化しようとした時、イメージデータとして保存するのと、テキストデータとして保存するのでは、どちらがより容量を節約できるでしょうか。
断然テキストデータの方がデータ量は少なく容量の節約になります。
紙ベースの書類をカメラやスキャナを使いイメージデータ化するのは比較的簡単ですが、テキストデータ化するために入力する作業は膨大な手間がかかります。
しかしOCR技術を使用すれば、この入力する作業を大幅に削減できるのです。

OCRの活用事例

実際にどのようにOCRが活用されているのでしょうか。
事例をご紹介します。

帳票処理し会計ソフトへの入力を自動化させる

手書きの帳票をOCRで読み取る所までは比較的一般的に行われてきましたが、テキスト化されたデータを会計ソフトに入力するといった作業は手作業で行われてきました。
ですがRPAという自動化技術を併用することで、OCRで読み取ったデータを自動的に会計ソフトに入力することが可能となり、省力化が図られています。

文書をテキストデータ化しデータベース化する

書籍や論文、新聞といった印刷された媒体をOCRで読み取りテキスト化することで、キーワード検索が可能となります。
イメージデータでは、保存されたイメージデータからキーワード検索するためにはタグ付けなどが必要でした。
しかし、テキストデータ化することで、容易にキーワード検索できるようになります。
テキストデータ化すると、市販のワープロソフトや表計算ソフトで再編集ができるようになり、利便性がアップします。

分析や加工の作業効率を高める

紙ベースで記載されたデータをOCRでテキスト化することで、情報の分析や加工も容易にできるようになります。
従来であれば、手作業で表計算ソフトなどに入力する必要がありましたが、OCRで読み込めば転記ミスも防げます。
手間を省き、データを分析したりグラフに加工したりといった作業が可能となります。

物理的な保管スペースが減る

紙ベースの文書は保管のために物理的なスペースが必要となります。
ですが、テキストデータ化することで、段ボール1個の紙ベースの文書が数メガバイトのデータに圧縮され、保管スペースが不要となります。
過去の紙ベースの文書をOCR技術でテキストデータ化すれば、従来の書類保存のためのスペースを有効活用できるようになります。

まとめ

コピー機・複合機にOCR技術があると、業務効率をアップすることができます。
煩わしい手動の入力、書類の管理から解放されるので、従業員への雑務の負担も減ることでしょう。
OCR技術は日々進歩していますので、最新のOCR技術が搭載された機器の使用をおすすめします。
どのような機器を選べばいいのか分からないという場合は、ぜひ弊社にご相談ください。

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